見たままに撮れない商品

間の肉眼でモノを見た時の印象と写真を見たときの印象は、良くも悪くも異なります。これは人間の目の性能とカメラの性能のちがいから生じることな ので、「こうやって見えてるのに、なんで写真だと…」なんてことも多々ありますよね。特に、ロケなどで広い空間を撮るとその差は顕著で、180°近くの視 野がある人間の見た目と、レンズで捉えた写真とはおおきな差が出るのは当然です。

色についても、人間の目は非常に優秀で、極端な彩色光線下でないかぎり、白い紙は「白い」と認識できます。形、形状も、僅かな光量の差や色を自動補正して違和感無く脳に認識させています。

写真はあくまでも2次元の世界で、その範囲は紙やモニターの広さに制限されます。制限された条件で被写体のビジュアルを人間の目視に近づけることが撮影の技術です。

カメラ前テクニック

カメラ前テクニックとはカメラを三脚に据えたあと、カメラの前で行う作業全般を言います。被写体の向きを動かしたり、ライトの位置を調整したりとアナログな作業が続きます。当然撮影した画像はコンピュータでの画像処理を行うのですが、カメラ前のテクニック次第でデジタルの処理の行程が大きく変わり、カメラ後のデジタル行程が大きく縮小されます。
一枚の写真を「見たまま」に仕上げるまでの行程は、カメラ前のテクニックから始まります。

画像データの加工はしない方がいい?

データの加工には限界があります。この限界点(ブレーキングポイント)ギリギリの範囲で画像データを適切処理することによって、撮影クオリティーと撮影速度のポテンシャルを最大限に高めることができます。

例えば瓶の様に表面が艶々として、ラベルに金文字が印刷されていたりと、ただライトをあてただけではイメージ通りの画にならないことがあります。 イメージ通りに撮れなかった画像データをコンピュータで加工してイメージに近づけても、結局不自然な画になってしまいます。画像イメージは撮影でのみ追求し、データ処理は最小限にすべきです。なぜなら、過度なデータの加工は写真をイラストに変えてしまうからです。それも、加工した箇所のみがイラスト化してしまったら、特殊な例を除いて、写真としては不自然な印象を与えてしまうでしょう。

広告やカタログに掲載される写真

広告やカタログを見る消費者にとって、もし実物の商品が目の前にあれば、見たままに撮れてる写真は必要ありません。実物を見たり触ったりできないからこそ「見たままに写っている」写真の価値があるのです。 その写真が見たままに写ってなかったら…

撮れそうで撮れない…